ゲームの要素を取り入れて、ユーザーを自社サイトのファンにする方法 ―ゲーミフィケーション―
ゲームって楽しいですよね。子どもたちのあいだではカードゲームが流行しているようですし、スマートフォンを両手に持ってゲームに興じている大人もいます。時代が変わればゲームの形態もどんどん変わっていくのでしょうか。ファミコン世代の筆者としては「ビーダッシュ」が懐かしい今日この頃です。スマートフォンではあのビーダッシュのせわしない感じが味わえないんですよね・・・。泣
さて、カードやテレビゲーム、果てはスマートフォンに至るまで世の中にはさまざまなゲームがあります。メディアやルールはそれぞれに異なるものの、ゲームという概念は世代を超えて心をつかむものです。そんなゲームが、ここ数年マーケティングの世界でも注目されていることをご存知でしょうか。
それは「ゲーミフィケーション」と呼ばれる概念です。
Wikipediaでは、以下のように説明されています。
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課題の解決や顧客ロイヤリティの向上に、ゲームデザインの技術やメカニズムを利用する活動全般。ゲームデザイン手法や仕組みを用いて問題の解決やユーザー契約などを獲得すること。
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ひらたく言ってしまえば、ゲームの楽しさをユーザー獲得に利用しよう!ということです。
たとえば、楽天市場の会員ランクもゲーミフィケーションの一種と考えることができます。購入金額や購入頻度によって、レギュラー、シルバー、ゴールド、プラチナ、ダイヤモンドとランクづけされるアレのことです。ちなみに、最高ランクのダイヤモンドになるには「過去6ヶ月で4,000ポイント以上、かつ30回以上ポイントを獲得、かつ楽天カードを保有」という条件があります。相当な楽天市場ヘビーユーザーにしか、ダイヤモンド会員の称号は与えられないのです。頑張ってダイヤモンドになるんだー!と楽天市場を利用する動機にしているユーザもいるのでしょう。毎月くじびきメールでプレゼントされるポイントにランク差があったり、ランク別のポイントセールの開催など、ランクに応じた特典があります。
ランクが上がると「ランクアップおめでとうございます」なんて楽天市場からメールが送られてきますが、この「おめでとうございます」もゲーム要素のひとつです。ユーザーの承認欲求を満たしてあげることにつながっていきます。「よくやった!おめでとう!」と楽天市場が褒めてくれるというわけです。もちろん、実際に承認欲求が満たされるかどうかはまた別の話で、ユーザー個人がどう感じるかによります。
また、楽天市場で時折開催される「お買い物マラソン」もゲーミフィケーションです。各店舗で買い物するたびに画面上にスタンプが押されていくというわかりやすさも重要な要素となります。
このようにゲーム要素を取り入れることで、ユーザーをつなぎとめたりファンになってもらおうとすること。これが、ゲーミフィケーションなのです。
広告出稿などと違ってお金をかけずに取り入れることができることも魅力のひとつなのではないでしょうか。
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